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スタチン系の薬とコエンザイムQ10の関係

コエンザイムQ10は体内で生成されるビタミン様物質です。
基本的に足りなくなることはないのですが、特定のグループの薬を服用していると生成が抑制されて足りなくなることがあり注意が必要となっています。

それはスタチン系の薬です。
メバロチン、ローコール、リピトールなどのスタチン系の薬は、体内でコレステロールが作られるのを阻害する働きがあります。
この高脂血症(高コレステロール血症)患者の、心筋梗塞などのリスクを抑える目的で用いられるスタチン系の薬が、コエンザイムQ10の生成も抑制してしまうわけですね。

スタチンの副作用によりコエンザイムQ10の生成も抑制されてしまいます。
スタチン系の薬を服用する場合は、抑制されてしまった不足分を補うために、普段の食事やサプリメントなどで十分な量を摂取していく必要があります。

それは何故かというと、コエンザイムQ10とコレステロールはメバロン酸という同じ物質から合成されます。
スタチンはそのメバロン酸の生成を阻害することで、コレステロールになるのを防ぐ作用があるんです。
つまりスタチンがメバロン酸を減らしてしまうので、その副作用として、コレステロールと一緒に生成が抑えられてしまうということです。

これがスタチン系の薬とコエンザイムQ10との関係です。
服用中に倦怠感や脱力感などを感じる場合は副作用が表れていると思ってください。
副作用によって減少してしまった分を補うために、サプリメントなどの併用が必要といえるでしょう。
金沢大学が行った臨床試験でも、サプリメントで十分な量を投与することで安全に血漿CoQ10濃度を増加させられることが確認されているようです。

いずれにせよ、スタチン系の薬を服用しているならば、コエンザイムQ10を摂ったほうが良いのかお医者さんに相談することをおすすめします。
それ以外の作用に関してもしっかりとお医者さんの説明を受けて、サプリメントの併用についても忘れずに相談するようにしてくださいね。