還元型

コエンザイムQ10が脂溶性ってどういうこと?

コエンザイムQ10が脂溶性とは、つまりどういうことか。
頭の片隅に置いといて欲しいのは、過剰症に関してです。
過剰症に関して目立った報告もほとんどなく、摂り過ぎによる体への害は無いといえるだろうと言われていますが、結局は摂った方の体の反応次第です。

コエンザイムQ10 は脂溶性を持つビタミン様物質です。
脂溶性ということは油脂に溶ける性質を持っています。
脂溶性の特性として、体にとどまりやすいということが挙げられます。
逆に水溶性は水に溶けやすく、尿として排出されるのでとどまりにくいのです。

そこで覚えておかないといけないのが過剰症。
カロリーの摂り過ぎて脂肪がたまるのと一緒で、脂溶性の物質は体にたまります。
摂り過ぎた結果、体に悪影響を及ぼしてしまうのが過剰症です。
薬が毒になってしまうということですね。

体中の水分は常に循環して排出されますが、油分の代謝は水分と比べるととてもゆっくりです。
脂溶性の物質は摂り過ぎに注意しておく必要があります。
過剰な分が代謝によって排出されるまで時間がかかります。
「この成分は体にすごくいいから毎日一杯とらなきゃ」と思って頑張って摂っていても、水溶性なら使われない分は排出され、脂溶性なら過剰症が起きやすく逆効果になるでしょう。

とはいえ、コエンザイムQ10は過剰症が特定されるようなデータは今のところ無く、過剰症の心配はほとんどないと言われています。
同じ脂溶性のビタミンEでは、摂取目安量の80倍もの量を一気に摂らないと過剰症の恐れはないとされていますし、コエンザイムQ10はさらに許容量の幅が大きいのかもしれません。
ですが大事なのはあなたの体で起こる結果しだい、コエンザイムQ10 は脂溶性だということを忘れずに、過剰症という言葉を頭の片隅に置いといてください。

健康のためにコエンザイムQ10を摂取していても、過剰な量が体内に蓄積されてしまっては思わぬ副作用を引き起こしかねません。
時間が経つにつれてコエンザイムQ10が酸化物質になると、なかなか体外へと出すのも難しくなります。
場合によっては動脈硬化といった命の危険にもさらされる可能性があるため、用量を守ってうまく使いこなしましょう。